ホノカアボーイで早くも気持はハワイへ

ホノカアボーイ (幻冬舎文庫)
映画「ホノカアボーイ」を見る。好きなハワイがテーマだ。年末年始のハワイ詣出や団体ツアーなどが想像されるが、少し路地に入ればいまだ開発されていないところも多々あり。時代が止まったかのような空間に出くわすことがある。それがハワイの良さの一つだと思っている。

映画「ホノカアボーイ」は、同名の小説がベースになっている。原作が映画化される時の楽しみは、大人の事情や映像化のために、新たな登場人物やストーリーが脚色されることだ。「原作と違うじゃん!」と一蹴するのは簡単だが。原作と映画は別物としてとらえるべきである。その中でそれがどうしてこんなことになってしまったのか?と考えるだけでさらに楽しい。まだ見てないが「DORAGON BALL」は、その大きな差異がありすぎるだろうと予想している。


さて、「ホノカアボーイ」。原作を先に読み、極めて映画向きな話だと思っていた。主人公が大学を卒業し、ふらりと訪ねたハワイの田舎町ホノカアに魅せられ、長逗留する。日系人コミュニティーに残る映画館に映写技師として務めることになる。1930年代にできた古き良き時代の映画館を中心に物語は展開する。実際は小説だが作者吉田玲雄*1氏の実体験に基づく。映画は、それを少しばかり日本人向きに。


映画での一番の収穫はやはり喜味こいし演じるコイチ。齢を重ねその良さがにじみ出ている。前作「星影のワルツ」からの注目((演技の方ね))。他見どころもいくつがあるが、目に楽しいシーンが多く、なぜか夏のハワイの寂しさを感じた。

「この村は映画館の明かりがつくと夜になる。南国の広い空が夕暮れに染まる頃、通りに面した店は次々と戸を閉め、村の人たちは帰宅につく。そのとき映画館の扉が開き、屋根の電球がやさしく正面を照らす」

ホノカアボーイ (幻冬舎文庫)

ホノカアボーイ (幻冬舎文庫)


今年はハワイに行かないとね。

*1:実際は、ハーフの彼がサンフランシスコで学びハワイに遊学。劇中吉田玲雄氏もとある役で出てくるので要チェック。